今更ネギま!呪文2': 本契約(再)

『ネギま!』に登場する「本契約」の呪文詠唱を改めて解析。3年半ぶりくらい。

Spīritus pactiōnis quī præstat mundō, ad ēuocātiōnem meam respond[eat]; egō lēge ūniuersī inter mē et amīcum meum uinculum *adamanteī immortālis magnificī animī iung[am]. VERA PACTIO.

強いて和訳すれば……

世に比類無き契約の精霊よ、我が召喚に応ぜよ、我は万法に遵いて、己と我が友との間に、堅固にして不滅の気高き魂の縁を結ばん。真・契約。

  • やはり原文はrespondē(命令法)、iungō(直説法)のようだ。とはいえ、魔法としては接続法の方がよいし、実際『ネギま!』の魔法は基本的に接続法なので、一応カッコ書き。
  • uinculum adamanteī immortālis magnificī animīはとても怪しい。というのも……
    • uinculum / adamanteī immortālis magnificī animīと分けられるから、「堅固にして不滅」なのは「縁」ではなく「気高き魂」の方。
    • ところが、日本語でも「堅い絆」と言うし、英語でもadamantine bondsと言うので、制作陣の意図はこちらである可能性が高い。
    • 実際、原文は「アダマンテイ」というよりは「アダマンティ」adamanti/-īのようだ。
    • 単純に、adamas, -antis(鋼)の属格adamantisのsを落としたか、または与格adamantīと混同しただけなのかもしれない(与格だと文意が通らない)。
    • さらに突き詰めれば、「不滅」も「気高き」も、「魂」と「縁」とどちらに係るのが本意だったのか、よくわからない。
      • uinculum adamanteum / adamantis(堅い絆)
      • uinculum adamanteum immortāle(不滅の堅い絆)
      • uinculum adamanteum immortāle magnificum(気高く不滅の堅い絆)

直感として、この手の考察はcollaboration環境の方がよさそうな気がしている。個々人のblogに分散するのがデメリットにみえる。いやもちろん時雨さんCanonさんをはじめとする面々の研究蓄積はすばらしいし尊敬しているのだけれど。文責を考えるとWiki形式よりはGit形式だろうか。ネギま!特化系のWikiって過去何度も試みられては輪廻転生している印象があるし(印象だけ)。

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